社会心理学講義

先週は酔っ払って書いたため、読み返すと冗長な文章で失礼しました。

「カラーはオカルト」をやけに連発していましたが、その考えのベースには昔読んだ小坂井敏晶さんの「社会心理学講義」があります。
というのも、この本の中にこのような記述があるのです。

”耳で「見る」のが可能なら、皮膚を通して「見る」ことも可能です。いろいろな形の物体をテレビカメラで探知し、その視覚情報をコンピュータで解析する。そして盲人の背中に当てられた小さなバイブレーターの端子を組み合わせて作った振動板に、その情報を伝達します。少し訓練を積むと、背中に感じる刺激を基に盲人は物体の形だけでなく、立体的な動きまで探知できるようになる。(中略)例えばカメラを自ら動かして物体を探ろうとする際に、誤ってズーム・ボタンを押すと、物体が急激に接近する感じを受け、驚いた盲人は、ぶつかってくる物体から逃げようとして上半身をよじまげるなどの反射行動を取る”

この文章を読んで「へえ、そうなんだ」と思う人は稀でしょう。
「眉唾」と思うのが普通の反応ではないでしょうか。
私はそうです。

けど、読めばわかりますが、この本自体は重厚な知識に裏打ちされた名著です。
というわけで、一笑に付すわけにもいかず、心のどこかにこの逸話は残っていました。

野村順一先生

そんな中、先週述べたように最近は「色」の軸で写真に関するマーケティング調査を行っているのですが、その中で出会ったのが野村順一先生(元東洋大学教授・商学博士)です。

カラーマーケティングに関する本を読んでいると「読んだ時間返せ!」と言いたくなるような本も散見されますが、野村先生の著作はそれらと一線を画しています。
豊富な知識を基に書かれているので、「商品色彩論」などの小難しい本も読んでいて非常に面白いのですが、その野村先生ですら「色彩は目だけではなく肌でも見て(感じて)いる」と仰っているではありませんか。

ここで初めて「小坂井先生のあの話って本当だったの?」と思ったわけです。

先週書いたように、個人的に痺れるのはちゃんと「ライト・トーナス値」という数字でその効能が示されている点です。
曰く「生体はいつも光を求めているから、光の加減や色彩によって、身体の筋肉が緊張・弛緩する現象を脳波や汗の分泌量から客観的に示したもの」で、ライト・トーナス値を測定すると、一番筋肉が弛緩した状態の数値が23。青は24で、緑が28でいずれも弛緩させる数値。黄色は30で中間だが、橙が35、赤が42で緊張と興奮に変わるそうで。

また、赤い布は刺激の強い650ナノメートルの波長をよく透過するため、血圧まで上げるのだとか。
そのため、赤い服を着ると元気になるということらしいのです。

マルジの赤パンツ

赤パンツ

当スタジオが位置する巣鴨は「おばあちゃんの原宿」と呼ばれていますが、その巣鴨商店街と言えばマルジの赤パンツが有名です。

マルジさんのお店の前を歩いたり、ホームページを見たりすると「赤のチカラで元気と幸福をお届けします」とか書いてありますが、正直に言うと、これらのフレーズに対して今までは小坂井先生に対するのと同じような疑念を感じていました(失礼m(_ _)m)。

しかし、こうした科学的根拠があったと知り、今まで疑いの目で見てきたことを申し訳なく感じます。

と同時に、もっとこういう科学的な根拠を全面に押し出せば、もっとお客さんを納得させられるのでは、と、思いますが、こんな左脳で物事を考える人間は少数派、皆そういうこと考えながら買い物しているわけではないので、今のままでいいのか、とも。

写真によるマーケティング

しかし、いったい何のために2週にわたってこんな内容のブログを書いているんだ、という話ですが、それは上記の話を写真に応用した知識を書きたいがためなのですが、ここから書き始めたらさすがに長過ぎるので、続きは来週にします。